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🏭 生産方式は「品種」と「量」で決まる!最適なラインの選び方

こんにちは!製造業の生産管理において、どの生産方式を選ぶかは、会社の効率と利益を大きく左右します。今回は、作る製品の品種の多さ生産量という2軸で生産システムを分類し、それぞれの特徴と最適な設備について解説します。


💡 生産方式を分ける2つの軸

生産方式は、大きく分けて以下の3つに分類されます。

  1. 個別生産(多品種少量生産)
  2. ロット生産(中品種中量生産)
  3. 連続生産(少品種多量生産)

この分類は、製品の仕様がどれだけ個別性が高いか(品種)と、どれだけ大量に作り続けるか(生産量)によって決まります。

1. 個別生産:一品一品の独立性が高い

この方式は、多品種少量生産の極みであり、航空機や特注の大型機械、オーダーメイド家具などが該当します。

  • 特徴:
    • 顧客の要求に応じて、一品一品の独立性が高い製品を生産します。
    • 生産量は極めて少ないため、汎用的な機械設備と熟練作業者の技術に頼ります。
    • 生産開始前に、顧客との綿密なヒアリングに基づいた設計が必須となります。
  • 設備:
    • 特定の製品専用ではなく、多様な加工に対応できる汎用的な機械を配置します。

2. 連続生産:専用設備ラインによる流れ作業

これは、少品種多量生産の代表で、自動車や家電、飲料水など、市場に大量供給する製品に適用されます。

  • 特徴:
    • 製品の仕様が標準化されており、長期間にわたり同じ製品を大量に作り続けます。
    • この大量生産を実現するため、製品は工程順に配置された設備の間を絶え間なく流れていくフローショップ型のレイアウトを採用します。
    • 作業の自動化が進み、人による作業ミスが極端に少ないのが強みです。
  • 設備:
    • 特定の製品を効率良く作るために設計された専用設備ラインが導入されます。この設備は高い生産能力を持ちますが、別の製品への転用は困難です。

3. ロット生産:両者の中間

ロット生産は、個別生産と連続生産の中間に位置し、アパレルや標準的な電子部品、少量生産の工業製品などで採用されます。

  • 特徴:
    • 製品をある程度の**まとまり(ロット)**で生産し、別のロットの生産に移る際に、設備の段取り替えを行います。
    • 設備は汎用的なものが中心ですが、特定の部品加工に適した設備も一部導入されます。
  • レイアウト:
    • 製品の種類に応じて、**工程別配置(ジョブショップ型)製品別配置(フローショップ型)**のハイブリッド型を採用することが多いです。

🛠️ まとめ:生産方式の選択とキーワード

生産方式品種と量レイアウトと設備重要なポイント
個別生産多品種・少量汎用設備中心一品一品の独立性が高い、ヒアリングに基づく設計
ロット生産中品種・中量汎用設備と専用設備を併用設備の段取り替えの効率化がカギ
連続生産少品種・多量フローショップ型専用設備ラインによる高い生産効率

生産システムを設計する際は、「何を、どれくらい作るのか」という特性を正しく見極め、最適な設備とレイアウトを選択することが、競争力を高める第一歩となります。

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