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✨ 品質は2種類ある!「ねらいの品質」と「できばえの品質」を一致させる方法

こんにちは!私たちが普段手にする製品やサービス。その「品質」という言葉には、実は二つの側面があるのをご存じでしょうか?品質管理において成功を収めるためには、この二つの品質を深く理解し、いかに一致させるかが鍵となります。

今回は、品質の計画と実現に関する重要な概念を解説します。


企画の段階で決まる「設計品質(ねらいの品質)」

製品開発のスタート地点で決定される品質が、設計品質です。これは、企画や設計の段階で目指す理想の品質であり、提供されたメモでは**「ねらいの品質」**とも呼ばれます。

📊 要求品質の反映

設計品質を決定する上での出発点は、要求品質です。

  • 要求品質顧客市場が、製品に対して本当に求めている機能や性能、信頼性などの水準です。
  • 設計品質は、この顧客要求品質をいかに満たし、それを超える魅力的な基準を設けるかで決まります。

高い設計品質は、市場で競争優位性を確立するための絶対条件となります。


製造の現場で決まる「できばえの品質(実際の品質)」

一方、できばえの品質は、実際に製造やサービス提供の工程を経て実現される品質です。これは、**「実際の品質」**とも呼ばれます。

🛠️ 工程管理の成果

できばえの品質は、製造****工程がどれだけ設計通りに管理・実行されたかの成果を示します。

  • 製造****工程における作業のバラツキやミス、設備の精度などが、できばえの品質を左右します。
  • たとえ設計品質(ねらいの品質)が非常に高くても、工程での管理がずさんであれば、できばえの品質は低くなってしまいます。

品質管理の目標:二つの品質を一致させること

品質管理の究極的な目標は、設計品質(ねらいの品質)とできばえの品質(実際の品質)を一致させることです。

品質の種類決定する部門基準となる文書
設計品質(ねらいの品質)企画・設計部門要求品質、仕様書、設計基準
できばえの品質(実際の品質)製造工程部門製造基準、作業標準書

🚨 不一致がもたらす問題

  1. 設計品質 > できばえの品質: 設計は素晴らしいが、製造****工程の能力不足や管理ミスにより、設計通りのものが作れない状態。顧客は期待外れの製品を受け取ることになり、クレームや市場での評価低下につながります。
  2. 設計品質 < できばえの品質: 製造****工程は非常に高い精度で作業を行っているが、設計基準要求品質が低い状態。コストをかけて高いできばえの品質を実現しても、市場要求品質を満たしていないため、顧客には響かず、過剰品質によるコストムダが発生します。

ねらいの品質を正確に把握し、そのねらいの品質製造****工程で確実に実際の品質として実現する。この一連の活動こそが、顧客満足と企業の信頼を築くための品質管理の核心なのです。

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