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【要注意!】iDeCo/DCを年金で受け取ると「200万円損する」可能性!?賢い受け取り方で老後資金を守る

老後の資産形成として注目されるiDeCo(個人型確定拠出年金)や企業型DC(確定拠出年金)。積み立て時や運用時に税制優遇が受けられる魅力的な制度ですが、実は「受け取り方」を間違えると、思わぬ損をしてしまう可能性があることをご存存じでしょうか?

特に、年金形式で受け取る場合に発生する「健康保険料の負担増」は、多くの人が見落としがちな落とし穴です。今回は、YouTubeチャンネル「井上ヨウスケ / 井上FP事務所」の動画「【間違えると200万円損する!?】iDeCoを年金形式で受け取ってはいけない理由」の内容を基に、さらに詳しい情報を加えて、iDeCo/DCの賢い受け取り方について解説します。

iDeCo/DCの年金受け取りが危険な理由:健康保険料の罠

動画で井上ヨウスケさんが指摘している最も重要なポイントは、iDeCoやDCを年金形式で受け取ると、健康保険料の負担が大幅に増える可能性があるという点です。

なぜ健康保険料が増えるのか?

  • 一時金受け取りの場合: iDeCoやDCを一時金で受け取ると、「退職所得」として扱われます。退職所得は分離課税の対象となり、健康保険の所得割の計算対象にはなりません。退職所得控除も大きいため、税金がほとんどかからないケースも多いです。
  • 年金受け取りの場合: 一方、年金形式で受け取ると、「雑所得」として扱われます。雑所得は公的年金と同様に総合課税の対象となり、健康保険の所得割の計算対象となってしまいます。

健康保険料は自治体によって異なりますが、所得割だけでおよそ11%以上の負担が発生する可能性があります。例えば、2,000万円を年金形式で受け取った場合、単純計算で約220万円が健康保険料として消えてしまうという衝撃的な試算も紹介されています。神戸市の例では、所得割が11.6%になるケースも示されており、これは決して無視できない金額です。

公的年金等控除の落とし穴

年金形式で受け取ったiDeCoは、公的年金と同じ雑所得に分類され、「公的年金等控除」の対象となります。一見すると税制優遇があるように思えますが、ここにも落とし穴があります。

多くの人は、公的年金だけでこの公的年金等控除の枠をほぼ使い切ってしまいます。そのため、iDeCoを年金で受け取っても、実質的に控除額が残らず、課税所得が増えてしまうケースが多いのです。結果として、所得税や住民税が増えるだけでなく、前述の健康保険料の負担も増加してしまいます。

賢い受け取り方は「一時金」が最優先!

これらの理由から、井上さんはiDeCoやDCの受け取りは一時金形式を最優先すべきだと強く推奨しています。退職所得控除を最大限に活用することで、税金や社会保険料の負担を抑え、手取り額を最大化できる可能性が高いからです。

併用も視野に!ただし税制理解が必須

しかし、例外的に年金形式での受け取りが有効なケースもあります。例えば、公的年金の繰り下げ受給などで公的年金による所得がない場合、公的年金等控除の枠をiDeCoの年金受け取りに活用し、残りを一時金で受け取るという「併用」も考えられます。

ただし、これは税制に関する深い理解が必要であり、誰もが安易に選択すべき方法ではありません。ご自身の状況に合わせて、専門家(ファイナンシャルプランナーなど)に相談することをおすすめします。

iDeCo/DCの基本をおさらい

ここで、iDeCoとDCの基本的な仕組みについてもおさらいしておきましょう。

iDeCo(個人型確定拠出年金)とは? iDeCoは、公的年金(国民年金・厚生年金)とは別に、自分で掛金を拠出し、自分で運用する私的年金制度です。原則として20歳以上65歳未満の公的年金の被保険者であれば、ほとんどの人が加入できます。

iDeCoの3つの税制優遇

  1. 掛金拠出時: 拠出した掛金は全額が所得控除の対象となり、所得税や住民税が軽減されます。
  2. 運用時: 運用益は非課税で再投資されます。通常、投資で得た利益には約20%の税金がかかりますが、iDeCoではこれが非課税です。
  3. 受け取り時: 一時金で受け取る場合は「退職所得控除」、年金で受け取る場合は「公的年金等控除」の対象となります。

企業型DC(確定拠出年金)とは? 企業型DCは、企業が掛金を拠出し、従業員が自ら運用する企業年金制度です。iDeCoと同様に、運用益非課税などの税制優遇があります。企業型DCに加入している場合、iDeCoの掛金上限額が制限されることがあります。

まとめ

iDeCoやDCは、老後資金を形成するための強力なツールですが、その受け取り方には細心の注意が必要です。特に、年金形式での受け取りは健康保険料の負担増という大きなデメリットがあるため、基本的には一時金での受け取りを優先的に検討しましょう。

ご自身のライフプランや資産状況に合わせて、最も有利な受け取り方を選択するためにも、専門家への相談を積極的に活用することをおすすめします。

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