品質管理と聞くと、「決まった基準を守る」「不良品を出さない」といった、**現状の品質レベルを安定させる活動(維持)**をイメージしがちです。しかし、ソースは、この考え方が品質管理の真の目的を見誤っていると指摘しています。
誤解の否定:一定水準では不十分
品質管理に関する「間違いやすい考え方」として、ソースは以下の点を挙げています。
「品質は一定水準を守ればそれでいい」
これは、一度決めた品質ラインさえクリアすれば良いという、現状維持に留まる姿勢です。しかし、ソースはこれを明確に否定し、企業が成長し続けるためには、この水準にとどまってはならないと主張しています。
真の目的:維持しつつ向上させること
品質管理の真の目的として説明されているのは、次の点です。
レベルを維持しつつ向上させていくことが品質管理の目的です。
これは、品質管理が「静的な活動」ではなく「動的な活動」であることを示しています。
- 維持:安定した品質を提供し続ける(顧客の信頼を確保する)。
- 向上:現状に満足せず、さらに良いもの、効率的なものを追求する(競争力を高める)。
この二つの要素が不可分に結びついている点が、品質管理の本質であると強調されているのです。
継続的な改善(カイゼン)の重要性
この「向上」の姿勢は、「継続的な改善(カイゼン)」という概念と深く結びついています。ソースは料理の例を用いて、この向上活動の必要性を説明しています。
たとえば、「今日と同じ料理を出せれば合格」というのではなく、「もっと美味しく、もっと早く」出す努力を続けるのが品質向上である、と説明されています。
ここで求められているのは、「合格水準を守る」ことではなく、「より高い次元を目指して努力を続ける」ことです。これは、製品やサービスの質を高めるだけでなく、設計、製造、検査、アフターサービスのすべての工程を見直し、無駄を削減し、効率を最大化する活動(最小のスペースで最大効率化)の最終的な成果を、さらに高めるためのプロセスでもあります。
クレーム処理も改善の機会
品質管理の本質は、問題が起きた際の対応にも表れます。ソースはクレーム処理についても言及し、本質的な品質向上への姿勢を提示しています。
- クレームが発生した際に注目すべきは、「どこで発生したか」ではなく、「どうしておきたか(根本原因)」です。
クレームの原因を単なるアフターサービスの領域と捉えるのではなく、設計、製造、検査といった全ての工程に潜む可能性を深く掘り下げ、根本原因の特定と改善を図ることこそが、真の品質向上、すなわち「向上」を継続させる鍵となります。
まとめ
お示しいただいたソースは、品質管理を、単に「一定水準を守るための防御的な活動」から、「現状を安定的に維持しつつ、同時にそれを超えていくための積極的な改善活動」へと再定義しています。この「維持と向上」の両立こそが、品質管理の本質であり、企業が市場で生き残るための絶え間ないプロセスであるというメッセージを伝えています。

