最近、ニュースや国会答弁でも話題になった「NISA貧乏」。将来への不安から、20代・30代の若者が投資に回すお金を増やしすぎて、今の生活(消費)を切り詰めすぎている現状を指す言葉です。
「新NISAの非課税枠1,800万円を早く埋めなきゃ!」と焦っていませんか?若者が本当に必要な投資額とその考え方について解説します。
なぜ今「NISA貧乏」が起きているのか?
かつての昭和の時代、若者の目標は「結婚・子育て・マイホーム」でした。当時は年金への不安が少なく、所得も右肩上がりだったため、積極的な消費が可能でした。
しかし現代は、「実質賃金が上がらない」「年金への強い不安(若者の75%が期待していないというデータも)」といった背景があり、将来の備えとして投資に走らざるを得ない状況があります 。さらに、住宅価格の高騰によりマイホームを諦めた資金が投資に向かっているという側面もあります。
1,800万円を使い切る必要はない!
結論から言うと、若者がNISAの枠1,800万円を無理に埋める必要はありません。
老後資金の目安は「3,000万円」
比較的ゆとりある老後を迎えるための目安は以下の通りです。
- 共働きの会社員世帯: 約3,000万円
- お一人様の会社員: 約3,000万円
- 専業主婦世帯・自営業: 約5,000万円
25歳からなら「月2万円」で届く
もし25歳から65歳までの40年間、利回り5%(物価上昇を考慮した実質利回り)で運用した場合、毎月2万円の積み立てだけで3,000万円に到達します。
この場合の投資元本はわずか960万円です。1,800万円の枠を半分も使わずに、老後の目標額を達成できてしまうのです 。
「今」と「将来」のバランスをどう取るか
将来のために今を犠牲にしすぎるのは本末転倒です。大切なのは「バランス感覚」です。
- 手取りの10%を投資へ: 20代であれば、まずは手取り収入の10%程度を積み立てに回す。これなら「やりすぎ」で生活が壊れることはありません。
- 老後資産設計を立てる: 自分にとって老後にいくら必要なのかを計算しましょう。「3,000万円」はあくまで他人の目安です。自分の「年金で足りない額」を知ることが最優先です 。
権利は自分で勝ち取るもの
「お金がないから消費できない」一方。「もっと働いているなら給料をよこせと言ってもいい時代だ」でもあります。また、有給休暇の取得などの権利も、持っているだけでは意味がなく、自分たちの理想の人生のために権利を行使し、勝ち取っていく姿勢が大切です。
まとめ
NISAは素晴らしい制度ですが、目的は「枠を埋めること」ではなく「自分の理想の人生を実現すること」はずです。
「将来が不安だから」と今を削りすぎるのではなく、まずは自分の目標額を正しく知り、適切な金額(まずは手取り10%から)で長く続けていく。そんな「今も将来も楽しい」資産設計を目指しましょう。

